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ふと顔を上げると、彼は肩を震わせて笑っていた。
さっきまでの健気さなんてかけらも無い、意地悪そうな、むしろ悪魔の微笑みで。
「じゃー遠慮なくそうさせてもらうね?」
「!?」
さっきまでのしおらしさはどこへ!?
今物凄ーくどす黒いオーラが見えた気がしますよ!?
「迷惑じゃないってことは公認だよな?
あ、今更なかったことにはさせないから。
まさかこんな手に騙されるとはな。」
「なっ騙したの!?」
ひどい!やっぱり性悪だよ!
こんな悪魔顔負けな笑みの王子様なんて聞いたことないよ!
「ほら、見事に引っ掛かった素直な妃芽子へのご褒美。
溶ける前に食いな。」
「…いただきます」
…言いたいことは山ほどあるけど、とりあえずアイスを食べてからにしよう。
食べ終わったら文句言ってやる!
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