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「おじゃましま~す」
俺は音を立てないように静かに靴を脱いだ。
初めて入るあおいちゃんの家。
初めて入るあおいちゃんの部屋。
「お風呂入ってくるから眠かったら先に寝てていいよ?」
「え?うん、待ってるよ。」
「そっか。でも、眠かったらベッド使ってていいからね?」
「うん」
自然と会話が小声になる。
部屋に1人になると落ち着かない。
カーペットの上に座ってソワソワしながら部屋を見渡した。
「あ、あの人形。こないだ買ってきたスパイダーマンの…。ここに飾ってるんだ。」
些細な発見に少し嬉しくなった。
キレイに並べてあるCDとマンガ
整理されている机の上
片付けられた化粧道具と鏡
閉じているパソコン
飾ってある小物
あおいちゃんの部屋は茶色で統一されていて落ち着く色合いだった。
棚に飾ってある小物はぬいぐるみやキャラクターのような女の子うけしそうなものはなく
変な格好をしたロボット
怖い顔をした守り神みたいな小さな木彫り
ボロボロの服を着た小人
などが並べられていた。
「どんな音楽聞いてるんだろう?」
並んでるCDを1枚づつ見ていた。
中には知ってるアーティストもいたけど、ほとんどは知らない人たちばかりだった。
「なにしてるの??」
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