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通信をS・Sのブリッジに合わせ
「こちらイエロー、ゲート移動終了、目的地に向かいます」
「了解、気を付けてね~💕」
明るい声でサクラさんが応える。
「カケル準備はいいか?」
「大丈夫だ」
スロットルレバーを引き上げ加速し始める。
座標も確認し観測衛星に向けて移動する。
いつも通り定時に到着し作業を始める。
特殊なデブリ回収用の網を使い回収を始める小さいものはパチンコ玉くらいの物だが、衛星起動上に乗って動いてしまうとぶつかった衝撃は半端ではない。
それはこないだ痛い程経験している。
衛星起動上には観測衛星やら生活に関わる衛星がたくさんあるのでそれが壊れてはいけないので、こういったデブリ回収と衛星のメンテナンスをしている。
デブリは壊れた衛星の残骸がバラバラになりゴミになったものである。
通常、衛星は寿命がくると地表に降下させ大気圏で燃え尽きるのだが、その際破片は宇宙に漂ってしまう。それがデブリです。
「さぁメンテナンスして完了報告して帰ろう。」
カケルに話し掛け機体に乗り込んだときに、突然熱源を探知するレーダーがアラームを鳴らす。
しかも民間機にはないスピード、信号パターンも未確認と来ている。
通信チャンネルを全部解放し呼び掛けてみる。
「こちらS・S、未確認の機体の操縦者応答せよ!」
反応がない。
再度呼び掛けるが無視。
肉眼で確認できるまで近付いてきたのでどんな機体かみると明らかにおかしい。
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