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いつも大人ぶった君も
今日だけは
僕の可愛い子供やね
†mere child's play†
五月五日
この日は、一年で一番嫌いな日。
理由なんて…言いたくもねぇ。
「隊長~今日天気良いですねぇ」
「あぁ…」
「そうだ、今日何の日か知ってます?」
「…松本、お前は誰に何を言ってんのか分かってんのか…」
「やだぁ、別に聞いただけじゃないですか。そんな風に言ってると、逆に"子供の日"気にしてるみたいに……」
「……霜天に坐せ、」
「―――!?ストップ隊長!!霊圧上がり過ぎですって!!」
十番隊執務室に蔓延する冷気に、松本も冷や汗流して立ち上がる。
そのまま、猛ダッシュで執務室から逃げ出した。
「…ったく、書類ほったらかして行きやがった…。大体、隊長格が私情で始解する訳ねぇだろ」
斬魄刀に掛けた手を戻して、閉められた窓を開け放った。
冷気と入れ換わりに、暖かい春の風が肌を撫でる。
差し込んで来る仄かな陽気が心地よい。
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