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バーンッ
「おっはよー!」
上がったテンションのまま、講義室のドアを勢いよく開ける私。
「何よ、朝からそのウザイテンション。
なんかいい事でもあったの?」
ダラーッと机にもたれかかるように肘をついて、おはようの挨拶もなく話かけてきたのは、友達の黒木 麻由。
よくぞ聞いてくれました!ニマニマゆるむ頬を抑えもせずスキップしながら麻由の所にいく。
「んっふっふ~。実はねぇ…」
「んな事より、サッサとブツをおよこし!」
えぇ~。聞いてくれるんじゃなかったの?
ヒドイよ。麻由タン……
せっかく熊クンとの、まだ湯気もたつほど出来たての触れ合いを、報告しようと思ったのにぃ~
ぶぅ、と口を尖らせつつも麻由のいう、ブツをバッグから取り出して渡す。
「どれどれ~。今日のブツの出来はいかがかな?」
ガバッと体を起こしてホクホクという形容詞がぴったりの様子で小袋を開ける。
「今日はキャラメルです!ちょっと初心に戻ってみまシタ!」
敬礼しながら、ブツの中身を報告。
「アラ。でもキャラメルだって滑らかに作るの難しいのよ?」
麻由は一粒つまむと口に放り込んだ。
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