第1話 始まりはプレストに

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「だ、ダメ!……です」 「そ、そうですか」 涙目になりながら絶望した。そもそもさっき見せられた紙もなんだよ。そりゃ友達になる為には多少はお互いのこと知っている方がスムーズに事が運ぶのかも知れないが、スリーサイズはいらないだろ。確かにすごく良いスタイルしているし自分の長所と判断したのかも知れないが、同性を確実に敵に回すし異性は友達飛び越した関係狙ってくるだろ。んで特技のタウンワークを素手で破くって怖いよ。俺返答ミスったら身体を破かれんの?カニみたいに手足を引きちぎられるの?いや現実でそんな事ありえないのは重々承知しているが状況が状況だし、手紙の語尾の☆が狂気じみててありえそうだわ。そもそも以上☆ってなんだよ。欲しい情報0で終わらすなよ。まだ異常☆って笑えないブラックジョークが書かれていた方が自分がおかしいと理解しているんだなと安心出来るわ。そんな文句や愚痴を口に出せるわけでもなく、俺はがっくり肩を落とす。そして、この状況からの脱出を泣きそうになりながら、なるべく冷静になるよう努めて今日1日を思い返して考えた。
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