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バーにいる4人が静まると同時に、階段を駆け降りる足音が聞こえてくる。
零達はこの音に反応していたらしい。
「…1人を1人が追いかけてる。計2人か。どっちが依頼者だろーねぇ。」
零が緊張感も無く呟く。
「扉が開いた瞬間消し炭にしてやるです!」
「……それはやり過ぎ。ミディアムレアくらいにしてね。」
零の発言をスルーし、リリスと雪は好き勝手言っている。
「……あんた達、そのうち捕まるわよ。」
溜め息を吐き、理子が呟く。
その瞬間、激しく扉が開かれた。
二十歳前後と思われる大学生風の女性が、髪を振り乱しながら零に向かって走り込んでくる。
「…っと、大丈夫かい?美しいお嬢さん。」
零はその女性を抱き止め、爽やかスマイルを繰り出す。
後ろから3人の変態ニートコールが聞こえるが、零は鉄の心でなんとか耐え抜いた。
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