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まり「此所は何処なのかしら?私は確か…バレて…(投げ)キスをされ…倒れたはずだったわ」
じま「気付いてよかった、大丈夫かい?
私の名はじまんぐ
君達ファンに迷惑かけたグループのリーダー…
だったのだが今ではもう追われる身だ…
…からと言っても言い訳に過ぎぬ私が憎いかい?」
まり「えぇ…憎くない…と言ったら嘘になるけれど…
助けてくれた貴方のこと私は信じたい…」
じま「私は"ベルウッドに属す者"(ベルウッダー)なのだよ…
泣く友の仇をとる為、ベルウッドレコードへ身を寄せた"歌手"(アーティスト)
この意味が解かるかい…お嬢さん?
この声はもう取り返しの付かない程に枯れている」
「最初は憂いから消防士に…
次に社会での居場所を確保する為にサラリーマンに…
そして己の願望を満たすという目的の為に
アーティストを目指した」
「今でも目を閉じると、鮮やかに浮かんでくる風景がある」
「私にはどうしても取り戻したい夢があったのだ
そんな私に当時のキングレコード社社長は約束してくれた…
グループをあと一つ…例えばサンホラを抜かすことを条件に…
『DECO LECO』のメジャーデビューを許すと…
私は他人(ひと)のグループを蹴落として…自分のバンドをメジャーデビューさせようとしたのだよ…」
「私はそんな呑気な男なのだよ…」
まり「そう…そんなに呑気な男なら、私が此所で連れて帰っても構わないわね?」
じま「あぁ…好きにするがいい…私は取り返しのつかない過ちを侵してしまった」
まり「馬鹿!!それでは何も解決しないじゃない…貴方はそれで満足かもしれない…でも、貴方を連れ戻そうとする者が現れないとは限らない…その論理が繰り返し悲劇を生んでいるのよ」
「取り返しのつく不祥事なんて一つもない…だからやらないの…だから私たちは新しい国家を創っていくの…
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