sec1

10/13
前へ
/34ページ
次へ
 「ここが佐藤さんのガレージ?」 涼太 「え?? そうですけど… あっ、今日は営業終了しましたよ…?」  「いやいや、店には用はないの。 あなたに話があって。」 そう言って涼太に指をさした。 涼太 「俺ですか?? 失礼ですけど、あなたは?」  「私はこういうものです。」 彼女の名前は池田 由紀恵(いけだ ゆきえ)。 大手パーツメーカーの人事担当だ。 池田 「実はあなたのガレージと、うちの会社を統合しようと思いまして――」   ・   ・   ・ このあと、つらつらと営業の話が… 涼太 「なるほど…。 でも、うちはパーツは作ってないし、取り扱ってもないですよ? それに、こんな狭くて、山奥のガレージじゃあ、なかなか顧客を集めるのは難しいかと…」 池田 「そこで、資金をこちらより支給するので、新しくガレージを建ててそちらで営業してもらおうと思ってるのですが…」 そう言いながら出したのは現金が入ったアタッシュケースだ。 中にはぎっしりと1万円が詰められていた。 拓朗 「うわっ!! 大金じゃん!!」 美保 「拓朗、目が¥になってるって…(苦笑)」 剛史 「ほんっと、金には目がない奴だよな…(笑)」 涼太 「こ、これは…!」 池田 「現金1億5千万です。 この中で建築費と、デモカーを1台、佐藤さんにつくっていただきたいのです。」
/34ページ

最初のコメントを投稿しよう!

41人が本棚に入れています
本棚に追加