~第二話~

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『え…?』 …次の月曜日。 その日も彼はいなかった。 でも… 『これ、智也のじゃん』 昨日拾ったピアスを見たクラスの男子はそう呟いたのだ。 『智也…?』 聞き覚えのない、その名前に首を傾げる。 すると男子達は 『え?知らねぇの?』 と驚いた顔を見せた。 『藤井智也だよ! ま、隣りのクラスだからわかんねーのも無理ないか。 お前も藤井だろ? 偶然だな!同じ苗字っつーのも』 けらけら笑う男子。 しかし、私の意識はすでにトリップしていて… 『……ぁ…』 そう、思い出したのだ。 見覚えのあるこのピアス。 これは…… あのひとが、していたピアスだった。 寝ている彼の耳で小さく揺れていたピアス。 『…名前… 藤井…智也…?』 ――それが… 私の智也の出会い。 いや正確には 出会ってはいないのだけど。
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