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「それからね、哀ちゃん。青はただの悲しい色じゃないよ」
「そうなの?」
「ええ。『幸せの青い鳥』のお話を知ってる?」
「知ってるよ。青い鳥を見つけると幸せになれるから、青い鳥を探しに行くのよね」
そこで、哀ちゃんはふと気付きました。
「幸せの鳥も青い鳥だ!」
「でしょう? 確かに涙を流す時の青は悲しいけど、幸せだって青なの。青はふたつの意味を持ってるのよ」
「“なみだ”と“しあわせ”?」
「そう。それはふたつでひとつなの。わかるかな?」
「……わからないかも」
哀ちゃんが頭をかかえると、女の子はおかしそうに笑い声を上げました。
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