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哀ちゃんは叫びました。
耳を押さえていても、女の子の声は聞こえるのです。
「そうよね、いやよね。だったらね、哀ちゃん。悪いことをしないって、ほんとに心から思わなきゃダメよ。そうじゃないと、この心は真っ黒に埋め尽くされちゃう」
「いやだいやだいやだ!」
哀ちゃんは頭を振りました。
怖くてたまりません。
どうしたら、あの真っ黒い穴を追い出せるのでしょう。
哀ちゃんは、「ごめんなさい」と呟きはじめました。
「あゆみちゃん、ごめんなさい。ゆりな先生、ごめんなさい。ママも、ごめんなさい」
今までイタズラしたみんなに、哀ちゃんは「ごめんなさい」と謝り続けます。
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