第壱話 絶望の果てに

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家に帰った雄太郎 カチャン… 『ただいまぁ…って誰もいねぇっつの。慣れねぇもんだな、オレも…』 『あ、お帰りなさい。雄太郎クン』 無人のはずの部屋から聞き覚えのない声がする 『……………ハァ!?な、なんだお前!空き巣か!?つかなんでオレの名前知ってんだ!?』 『まま、落ち着いテ。そんな野蛮なのと一緒にしないでくださいヨ。決して怪しい者じゃございませんカラ』 そりゃムリあんだろ オレの瞳に映ってるのは… 黒のタキシード 黒いシルクハット 丸レンズのサングラス 高そうな黒いステッキ… いかがわしさ全開じゃねーか 仮に格好が普通でも、見知らぬ奴が家に居るのに、怪しまないほうがどうかしてる
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