第壱話 絶望の果てに

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『まぁ自己紹介しますかラ。あ、とりあえず紅茶でも飲みませんカ?』 なんだコイツは… 怪しい…けど危険な感じはあんまりしない 当然戸惑いはしたが、なんだかふと我に帰った 『ハァ…なんなんだよまったく』 『…私ね、オレンジペコーが好きなんでスヨネ!だからできれ…』 『いれねぇよバカ。そもそもこんな汚ぇウチに、そんなオシャレなもんあるわきゃねーだろ』 『あぁ…そう。まぁでも別にダージリンとかも嫌いじゃ…』 雄太郎はおもむろに冷蔵庫に向かいドアを開け、取り出した物をグラスに注いだ ゴンッ 『あの…これハ?』 『あ?麦茶だろ。日本の夏は』 『ははっ…ムギチャ…?と言うかもう夏終わってるんだケド… でもま、アリガトウ。何かしら出してくれたの、君が初めてだヨ』
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