第壱話 絶望の果てに

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『おっと…ここからは代金が発生しますよ。いいデスカ?』 『金…か。そんなにない。ちなみにいくらだ?』 『いやいや、我々にはこちらの通貨などなんの価値もありませんから。頂くのはあなたの… 寿命です』 『寿命…?』 『えぇ、そうでス。 人間には寿命がある。だが死んだときが寿命なんじゃない。 死は突然訪れるもの…ちゃんと寿命まで全う出来る人は少ないですからね』 『なんだかわけわかんねぇけど…』 『この世に生きる生物はネ、死ぬとみんな黄泉の国に行くんです。現世の時間で10年間、黄泉で生活をし、転生を待ちます。 その10年の間、暮らすためには金がいる。現世と同じ様にね』
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