少数派

9/9
前へ
/27ページ
次へ
「優希ぃー!」 部屋の扉の向こうから不意に名を呼ばれて我にかえる。 いつの間にか部屋からいなくなっていた兄の声に返事をすると、 「友達来てるぞ。早く降りてこい。」 そうだ、今日は幼なじみの麻理(マリ)と買い物の約束をしていたのにすっかり忘れてた。 モヤモヤとした頭の中を払拭するように顔を左右に強く振り、急いで出掛ける支度に取り掛かった。
/27ページ

最初のコメントを投稿しよう!

19人が本棚に入れています
本棚に追加