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「こんにちはっ、ゲンおじさん!」
と、一人の少女が露店風な建物の前で店の主人に挨拶をした。少女の風格は細身で綺麗なブルーアイズ、そして特徴的なクシャクシャの金髪のパーマだ。白いワンピースと笑顔がとても可愛らしい、爽やかな印象を受ける。
ゲン
「やあ、ヴァレアちゃん。今日も元気でいいね。」
作業していた手を止めて、店の主人はヴァレアに返事を返した。その主人の前に腰掛けていた、主人の友人らしき二人もヴァレアに気話しかけた。
ハゲ頭
「そうそう。それにいっつもかわいいねー。嫁にもらいたいくらいさよ。家のかあちゃんはどうしたらあんな風にできるのかね? ヴァレアちゃんと同じ人間なのにさー。」
ナあにをこのドスケベが、かかあに言いつけるぞ、と鉢巻きをしたもう一人の友人と店の主人が次々とハゲ頭をペチンと、冗談を交えながら叩いた。おいっ、髪が生えてこなくなるだろっ、とハゲ頭のいつもの返答に、ヴァレアはあははと笑った。
ゲン
「はいよ、注文の品は昨日届いていたさ。型直しは済んでるからすぐに着られるハズよ。」
そう言って棚に置かれていた箱を取り出し、ヴァレアには少し持ちづらそう大きさの箱を手渡した。ヴァレアはそれを細身の良腕しっかりと抱きしめる形で受け取った。
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