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猫達は散々に解散し、一匹、また一匹と暗闇の中に消えていった。
真夜中の公園に静けさが戻った。
「皆帰ったか…。」
ボスは滑り台の上から皆が帰って行くのを確認した。
ジャリ…ジャリ…。
「・・・!」
公園の入口付近に何者かが近づいて来る気配がした。
「来たな・・・。」
ボスは滑り台から飛び降り気配の主の方へ向かって行った。
「にゃあぁん!」
「あれ?クーロ、どうしたのこんな夜中に。」
ボスの事をクーロと呼んだ人間は、自分の飼い猫を不思議そうに見ながら言った。
「んにゃあん…。」
「あ、解った!私が今日飲み会で遅くなるって行ったから迎えに来たのね?」
「んにゃあ!」
クーロは飼い主の足にすりよりながら機嫌良く返事をした。
「そっかぁ、ありがとねクーロ!じゃあ帰ろっか、お土産もあるからね!」
飼い主はコンビニで買ったお魚ジャーキーをクーロに見せて歩き出した。
「んにゃん!」
クーロは嬉しそうに飼い主の後ろを着いていった。
公園には誰も居なくなり、夜が更けていった。
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