真夜中の集会

11/11

4人が本棚に入れています
本棚に追加
/11ページ
猫達は散々に解散し、一匹、また一匹と暗闇の中に消えていった。 真夜中の公園に静けさが戻った。 「皆帰ったか…。」 ボスは滑り台の上から皆が帰って行くのを確認した。 ジャリ…ジャリ…。 「・・・!」 公園の入口付近に何者かが近づいて来る気配がした。 「来たな・・・。」 ボスは滑り台から飛び降り気配の主の方へ向かって行った。 「にゃあぁん!」 「あれ?クーロ、どうしたのこんな夜中に。」 ボスの事をクーロと呼んだ人間は、自分の飼い猫を不思議そうに見ながら言った。 「んにゃあん…。」 「あ、解った!私が今日飲み会で遅くなるって行ったから迎えに来たのね?」 「んにゃあ!」 クーロは飼い主の足にすりよりながら機嫌良く返事をした。 「そっかぁ、ありがとねクーロ!じゃあ帰ろっか、お土産もあるからね!」 飼い主はコンビニで買ったお魚ジャーキーをクーロに見せて歩き出した。 「んにゃん!」 クーロは嬉しそうに飼い主の後ろを着いていった。 公園には誰も居なくなり、夜が更けていった。
/11ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加