あの面影を

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 嗚呼、出来ることならこの砲弾で一切をかき消してくれないか、と、そんな無謀な願いを込めながら、導火線に火を灯す。空を飛ぶ、哀しい戦闘機は打ち落とせなくとも、せめて決意を鈍らすあの母の姿だけは消してくれないか。
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