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果たしてこの人はそれが面白いと思っているのだろうか?。
尋ねられた事に対して、仕方なく僕は笑って反した。
「ははは……」
酷くぎこちなくなったが仕方ない。
仕方なく笑ったのだから。
「君は……」
反対に彼女は全く笑っていなかった。
すでに面接が始まっているとしたら、これはプラスだろうかマイナスだろうか?。
「あいつとは馬が合わないだろうな、いやなに、多分だが」
彼女は左手で自分の顎を触りながら、そう僕に告げた。
あいつ、というのが誰を指すのかは分かりかねた。
ただその後のキーワードは、僕を先行き不安にさせるのには十分な威力をもっていた。
目が慣れてきて、彼女の姿をはっきりと確認出来た。
髪型はショートで、色は黒。
胸を見ると、社長、と書かれた名札が付けられていたが、他に特徴的な見た目は無い、
ただ社長であるというのその表現は、露骨でギャグなのか本気なのか決めかねる。
「しかし安心したまえ、あいつと馬が合う奴になんて今だに見たことがない」
要するにその人物とは誰も仲良く出来ていないということだろう。
全くもって安心出来ない、職場の情報だった。
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