740人が本棚に入れています
本棚に追加
/146ページ
『はぁ~…何であたしがこんな目に……そりゃ、協力するって言ったけどさ~相手が相手だし??…それに…………』
「死ぬか消えるかどっちかに」
「寝首かけばーみたいな事を」
思い出される言葉。
どこか違和感がある…。
『……………着替えよ』
袴が濡れていないのは奇跡だ。風呂敷の中を見た所、月夜は上の着替えしか持っていなかった。濡れていたら着替えられない。
新しいさらしを見つけ、味噌汁がたっぷり染み込んださらしを外していく。
足元には脱ぎっぱなしの着物と新しい着物。外れていくさらしが落ちている。
『…芹沢さんの事もあるし、やっていけるのかなぁ…』
「ねぇ。これ源さんか…ら……」
新しい着物を拾いかけた瞬間、突然開いた障子からは沖田の姿が。
月明かりが部屋に射し、素肌の弥生をうっすらと照らした。
(…え…?!)
.
最初のコメントを投稿しよう!