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オークダンジョン1F
ここはまさに、死霊の洞窟だ。
そこら中で生まれ出る殺気が、転職して間もない暗殺者【アサシン】を取り囲み、その命を狙っている。
「はっ…はぁっ…」
次第に避ける体力も消耗し、目先もくらくらしてきた。
霞む視界…
(やっぱり…無謀だったのか…?)この狩場は一次職パーティーが必死になって狩りをする場所だと聞いている。そんな所に二次職だとはいえ、なりたての暗殺者には無謀だったのだろうか?
ただでさえ…この殺気の量は攻撃を避けることを得意とする盗賊職【シーフ系】には向かない狩り場、囲まれれば囲まれるほど不利になる。
なんとか隙を突いて振りかぶられる斧の間を潜り抜け、バックステップで後ろに下がろうとしたが、完全に下がった手応えがない。
カラン…と音がした…
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