二章 出会いは突然に、再開は偶然に

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「セレ――」  胸が締め付けられるようだ。  自然と涙がこぼれる。  彼の心はすでに決まっていた。  その時、ノックの音が響く。 「ロウウィン様、よろしいでしょうか?」  落ち着きのある声が聞こえたかと思うと、ドアが開く。  そこには中年ぐらいの執事風の男が居た。 「ゴーダか」  さりげなく涙を拭うと、騎士――ロウウィンはゆっくりとベッドから立ち上がる。
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