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チャイムが鳴り終わり、二人の姿を確認すると互いの拳が顔面すれすれで止まっている。
「運が良かったわね」
「主こそな」
互いに突き付けた拳を戻しながら言う。
「うふふふっ」
「ははははっ」
突然笑いだし、それまでの張り詰めた空気が解ける。
「肇、また後でね」
「肇さん、授業が始まってしまいますよ」
まるで何もなかったようにオレに声を掛けると、二人の美しくも恐ろしい美少女達は校舎へと去って行った。
一人残されたオレはその場に立ち尽くしていた。
そしてある事に気付いた。
「昼飯……食い損ねた」
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