序章

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「果奈ぁ~!」 名前を呼びながら走り、必死に果奈を探す。 (果奈何処行ったん?…っちゅうか此処何処なん?) ふと立ち止まると、またきょろきょろと辺りを見回す。 (さっきまで映画村におったよなぁ…、いつの間にこんなとこに来てんやろ?) 辺りは木々がおおい繁り、さっきまでいた映画村とは全く異なっている。 事態を把握出来ず、呆然としてしまう。 「…ってそんな事より果奈や!ほんまに何処行ったん?」 我に返りまた果奈を探そうと走り出したその時。 「誰かいるのか?」 と声が聞こえた。 ビクッとし、声が聞こえた方を恐る恐る見てみると数人の人影が見えた。 (人がおった!…でもこんなとこで何してんやろ? まぁええわ…。) 多少不審に思いながらも果奈を見たかもしれないと思い訪ねてみる事にした。 「あの、人探してるんですけど、この辺に女の子居ませんで……!?」 言いながら人影に近よるが相手の風貌に驚き言葉を詰まらせてしまう。
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