1458人が本棚に入れています
本棚に追加
/217ページ
「梓、別れよう。お前は俺がいなくても平気だろう?俺より仕事が大事なんだから…。俺…結婚する事にしたんだ、社長の娘と…」
彼からの突然の別れ話。
それと同時に知った裏切り…何も言えなかった。
「梓、ごめん。」
頭を下げる彼。
「…」
「じゃあ、俺行くわ。」
立ち去って行く彼の背中を見つめた。
彼は1度も振り返る事はなかった。
「…終わっちゃった。」
確かに彼の言う通りだった。
仕事で休日が潰れて、彼とのデート、何度ドタキャンした事か。
でも…その度彼は「仕事なら仕方ないな」と言ってくれた。
彼に甘えすぎていた。
彼なら許してくれると思っていた。
裏切られた事はショックだった。けど、彼を責める事は出来ない。
私が悪いのだから…。
付き合って6年目だったから…長すぎた春かな。
取り敢えず、ココを出よう。
私はCafeを後にした。
最初のコメントを投稿しよう!