~ プロローグ ~

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「梓、別れよう。お前は俺がいなくても平気だろう?俺より仕事が大事なんだから…。俺…結婚する事にしたんだ、社長の娘と…」 彼からの突然の別れ話。 それと同時に知った裏切り…何も言えなかった。 「梓、ごめん。」 頭を下げる彼。 「…」 「じゃあ、俺行くわ。」 立ち去って行く彼の背中を見つめた。 彼は1度も振り返る事はなかった。 「…終わっちゃった。」 確かに彼の言う通りだった。 仕事で休日が潰れて、彼とのデート、何度ドタキャンした事か。 でも…その度彼は「仕事なら仕方ないな」と言ってくれた。 彼に甘えすぎていた。 彼なら許してくれると思っていた。 裏切られた事はショックだった。けど、彼を責める事は出来ない。 私が悪いのだから…。 付き合って6年目だったから…長すぎた春かな。 取り敢えず、ココを出よう。 私はCafeを後にした。
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