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そう二人はホームレスの男性に言い残し、逃げるように場を後にした…
「ーったくアイツらなんなんだよ!…それにしても…和馬、お前ってそんなおじさんいたっけ?」
健司が半笑いで俺に問いかけた
「はははっー…いるわけねぇ~よ!はははっ…あんな奴らにはハッタリかませときゃ~なんとかなるんだって!はははっ…」
「…だな!はははっ…」
そして、健司はホームレスの男性の方を振り返った…
「ところで"三浦"とか言うオッサン!」
「……」
そこには、風貌はいかにもホームレスらしい格好で、年齢は40~50代の男が俯き座っていた…
「オッサン!どんな事情かは俺はわかんねーけど…こんなとこに居座ってんのもど~かと思うよ!」
「……」
「俺達よくこの辺通るんだけど…オッサンって、もう半年以上はここに居るんじゃねぇ~の?」
「……」
「そのさぁ~…たまには違うとこに行くとか…」
「……」
「…それに…ってオッサン!何とか言えよ!?」
ーまた、健司が若干キレそうになってきた…
「大体さぁ~今、テレビとかでリストラやら景気が悪いやら言ってて、あんたらみたいなのが増えてるみたいだけど…俺はそんなにはなりたくないね!」
「……」
「そんなの負け犬じゃね~か!」
「……」
「ーおい!何とか言えよ!」
ー今にも殴りかかりそうな健司を止めるように俺も話始めたー
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