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沈黙が3分ほど続いた…
「…なぁ~…聞いてんのかよ?」
和馬が静かに口をひらいた…
「…アイツ…」
「えっ!?」
「アイツ…あのホームレスのヤロ~…」
「えっ!?…」
健司から見ても、少しながら純情じゃない和馬の表情に、しばし息を呑んだ…
「…アイツがどうかしたのか?」
「…アイツ…健司が言ってた"負け犬"なんかじゃ~ね~ょ!」
「…?どういう意味だ?」
「…アイツが俺を見た時のアイツの"目"!!」
「…?」
「アイツの目…大袈裟に言うつもりはね~けど…人間の目じゃなかった!」
「はっ?…和馬?何言ってんだ?」
「俺…正直、背筋に寒気さえ感じたよ!まさに"鬼"だって…」
「?…はははっ…何言い出すのかと思えば!はははっー」
少し怯えた和馬を後目に、健司は半ばバカにするように笑い飛ばした
「バ‥バカ!マジなんだって!」
「はははっー‥ンナ訳ないだろ!心配して損したよ!はははっー」
「……かもな…ははは」
俺も徐々に、冷静さを取り戻してきた
ーそれにしても、あのオッサン…マジでただもんじゃないよ!関わるのは今後は止めよう…
俺はなぞるように、自分に言い聞かせた…
「お待たせしました~!メロンソーダとアイスコーヒーです!」
そして、テーブルに置かれたメロンソーダとアイスコーヒーを互いに飲みならが、二人はひと息ついた
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