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―山崎 道中で聞いた噂によると信長を討ったのは『明智光秀』ということになっていた。 おそらく、羽柴が噂を広めたのであろう。 とりあえず、本陣を決め目の前の天王山を占拠しようと試みたが 兵の数と仇討ち合戦ということでの志気の高さに押されていて 逆に天王山を占拠されてしまった。 一旦、引き軍を立てようとしたが壊滅状態だった。 「志果てるわけにはいかぬ… 余は引かぬぞ!」 「殿、お逃げください!」 と家臣の1人が叫んだ。 「だが、皆の命が…」 逃げたい、でも逃げたら駄目なんだ。 天下の覇者である信長に喧嘩を売るなんて馬鹿げた夢に着いてきてくれた仲間なのだから。 「殿!殿がいれば天下への夢は繋がる! 逃げて下さい」 「すまぬ…」 逃げた。 生き延び皆の生を背負い天下を創造しなければならない。 馬を走らせたが賊が大量に襲いかかり前に進めない。 ついに馬から落ち、賊に囲まれた。
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