3994人が本棚に入れています
本棚に追加
前置きをしてから咲夜は花畑に腰を下ろす。黒のスーツに鮮やかな花畑は何故だか不思議と似合っていた。
「はぁ、私にならどんなに乱暴にしてもいいのになぁ」
隣に零也が座るのに合わせて咲夜は呟いた。視線は合わせてくれない。
「零也さんはいつも私のことは軽く撫でるくらいで終わっちゃって…散葉さんみたいにぐにんぐにん揉みしだいたりしてくれないんですよね…」
「さ、咲夜さんなにを言って…!」
「やっぱり大きい方が征服欲をくすぐるんでしょうか…あんな化け物には勝てませんし…」
「別に散葉さんと比べてるわけじゃ…」
「……どうせわたしなんて……」
「咲夜さん!」
「ひゃっ!?」
肩を掴んで咲夜を押し倒した。今の一言だけは許せない。
「いま、なんて言おうとしました?」
「え、え、え?」
「自分なんて…って言いました?」
「や、あの…」
「咲夜さんはとっても魅力的で可愛くて、優しくて大切な人です!そうじゃなかったらこんなに悩みません!自分を卑下するのだけは許せません!」
最初のコメントを投稿しよう!