4.鬼の宴と秘密の遺跡

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 話を理解した所で後ろから七海を抱きしめてわき腹をくすぐっていた散葉が一言。 「よし、明日行ってみましょう」 「…散葉さん話聞いてました? 危ないって…」 「鬼神だかマシンだかわからないけどこっちには龍から神様まで揃ってるんだから大丈夫だって。なにより私と零也くんの愛の力を前に勝てる奴なんていないよ」 「だからって…だいたいにして神様の散葉さんは今力を使えないでしょう」 「それは…そうだけど…」   そう、散葉さんが力を使えたら空間転移を使えばどんな危機も回避できる。  けれど今は違うのだ。  ただの女の子(筋力は鬼以上)をそんな危険なところにはつれていけない。 「でもせっかくここまできたんだし行っとこうよ。ね?危なくなったら戻るからさ」 「……本当ですか?」 「もちろん! もし嘘ついたら私を零也くんの好きにしていいよ?」 「それって散葉さんの総取りなんじゃ…」 「それにほら、七海も怖がってるから恐怖の原因を探ってあげたら平気になるんじゃないかな?」  もっともらしいことを並べて散葉は零也に飲み物をすすめてきた。  ため息をついてそれを受け取り、零也は飲み干す。伝説の話を聞いていたら喉が乾いたのだ。 「わかりましたよ。でも七海はお留守番だよ? 多分、山声さんも待ってるだろうから二人で」 「うんー…七海待ってるー…」 「ふふっ…七海はほんろにいい子らねぇ…」 「……パパー…?」        ☆  頭を撫でてくれているパパの様子がなんだか変。  にこにこしててお顔が真っ赤。あとなんだかしゃべり方がふにゃふにゃしてる。 「…パパー…?」 「なにかなぁ? 抱っこ? 膝枕? パパがなんれもしてあげるよぉ」 「やっぱり零也くんお酒に弱いまんまなんだ」 「え…! パパにお酒飲ませたのー…?」 「そうよ。起きたときには忘れてるから甘えときなさいね」  こんど鬼太郎おじさんからお酒をもらってこよう。  心に堅く決めて、私はパパの胸に飛び込んだ。
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