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「空が汚れる」
「俺1人でどーなるわけでもねぇよ」
銀縁フレームに整いすぎた顔。
白衣の下に着ている黒のシャツは第2ボタンまで外し、チラチラと鎖骨が見え隠れする。
「あんた、教師のくせにシャツはだけすぎ」
「お前は女子高生なんだから胡座をかくな」
煙草を口にくわえたまま、私のスカートを指差す。
「変なとこ見んな」
「お前もな」
私はコイツになにかを言うのを諦めてまた空に視線を戻す。
「お前に翼なんかいらねぇよ」
風に乗って来るのは、やはりバリトンと紫煙。
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