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――清々しい朝だ。
食堂で本条さんと一緒に、目玉焼きとトーストの付いたモーニングセットを食べた後、警察が来るまで談話室で他愛のないことを話した。
「やあ、おはよう」
オーナーと陽子さんが受付の方から出てきた。
「あ、オーナーさん、陽子さん。いろいろとお世話になりました」
と、本条さん。
「いやいや――君達も散々だったね」
「また来てね。本条さん、横川くん」
「考えときます」
殺人はもうゴメンだ。
「――でも、無事に生きてるってだけでも良かったですよね」
僕の言葉にみんな頷いた。
「うん、そうだね」
本条さんが僕の肩にもたれる。
僕達は彼氏彼女の関係になったようだ。
こういうのをハーピーエンドと言うんだろう。
オーナーと陽子さんは優しく微笑んでいる。
けど、なんでだろう?
僕にはオーナーがとても怖く感じた。
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