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「なんか信じられないよね」
彼女は遠くを見ながらそう言った。
「なんで?」
彼女はトートバッグを胸で抱きしめ、くりくりの目を向けた。
「たった1時間くらい前に知り合った人とこうやって電車に揺られてるなんて」
「そうだよ。宿題がまだ終わってないのになー」
本当はやるつもりなんかなかったけど。
でも彼女は申し訳なさそうに俯いた。
「付き合わせちゃって、ごめんね…」
「べ、別にいいけどな。」
可哀想になってきて、つい焦ってしまった。
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