第ニ幕 1

6/16
343人が本棚に入れています
本棚に追加
/176ページ
 キリカ・ロウラン。  彼女はこの街の近くの国境で知り合ったカルバートのA級遊撃士ジン・ヴァッセクの幼馴染兼兄妹弟子だった。彼女たちの間にはもう一人ヴァルターという名の青年がいたが、今どうなっているのかエステルたちは知らない。 三年前、ヴァルターはレン、ヨシュア同様『身喰らう蛇』に所属していた。  その頃に再会を果たしたジンたちだったが、結局は双方の道は未だに別れたままのようだ。  彼らの関係は複雑に絡まっているようだったが、エステルたちはそのことを深く追求することはなかった。そのため、キリカがどう踏ん切りをつけ、ここのギルドを後にしたのかは知らないままである。
/176ページ

最初のコメントを投稿しよう!