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それから、工房長の部屋へはティータが案内をした。少女自身、工房長に用事があったためだ。
「おお、エステルくん、それにヨシュアくんじゃないか。久しぶりだな。いつ戻ってきたんだい?」
工房長はエステルたちが来たことに嬉しそう握手を求めてきた。
「お久しぶりです、工房長さん」
「お久しぶり。あたしたち、一月くらい前にリベールに戻ってきたの」
「そうかい。ティータ坊がエステルくんたちが戻ってこないために一日千秋のような表情でキミたちを待っていたよ」
「こ、工房長さん!」
「おや、ティータ坊。来ていたのかい」
真っ赤な表情のティータに悪戯顔で工房長が笑う。
その後、次々と通信が入り、大事な実験が迫っているということでバタバタとしていたため、忙しそうな工房内に長居しては失礼だと感じたエステルたちはティータの用事が終わった後、早々に退室したのだった。
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