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「あ、いたいた班長~」
「探したよ~」
「おう悪ィ、どしたぁ、千鶴[チヅル]、千歳[チトセ]?」
入口から入って来たのは双子。ウチの班員だ。
「ボスが報告書、早急に出すようにって」
「今日中に出さないと釜茹でだって言ってた」
……やりかねねェ、あの鬼畜ボスなら。
「……終わってるんだろうな?」
「ま、何とかなるだろ!っつー事で錠[ジョウ]、手伝え!」
「冗談は顔だけにしろ」
冷たい野郎だ。
「班長、私達手伝うよ」
「頑張るよ」
「おー、お前らは優しいなぁ。でもそろそろ朝だから体調つらくなってくるだろ?
夜間任務ご苦労、休め」
千鶴と千歳は双子だ。
幼いながらにズバ抜けた戦闘力を持つが故に、IRBOに所属している。
何で戦闘力があるかって?
この双子は――
「じゃあ……夕方、手伝いますっ」
「無理しないで下さい、班長」
「おうよ、グッナイ」
飛び立つ2人を見送る。
あの2人は悪魔と人間のハーフ。
まだ子供で体力があまりないせいか、太陽に弱い。だから夜間任務につかせている。
代わりに他の班員が昼の任務につく。
「黒都」
「ん?」
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