IBPO:パトロール第5班/本日の報告

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  「あたし手伝うよ」   「へぇ、珍しい。何も奢らねぇぞ」   「終わらなかったら班員にも責任がかかるの! それが迷惑だって毎回言ってんでしょ!」     全くどいつもこいつもうるさいヤツだ。   あ、観束は純血のサキュバスだ。俺と同じ世界の生まれで、幼なじみだ。     「じゃあ頑張れ」   「えっ、ホントに手伝ってくれないの?錠……」     眼鏡の奥の冷たい目が俺らを見た。 うわっ、怖ッ。     「悪いが俺は一応人間でね。任務で徹夜したら朝は眠らないときついんだ」   「そ、そっか……ゴメン」   「2人も"夜"の一族なんだ、無理するなよ」     観束が頷くと、錠は本当にトレーニングルームから出て行った。       まぁ、あいつは人間だから俺らより体力がないのは仕方ない。   錠は5班の中で唯一人間だ。 ただ、特殊な能力がある人間――俗に言う「エスパー」で、ウチに所属している。戦闘よか諜報部のが合う気もするが、パトロール隊にいるのは本人の希望らしい。     「じゃあココ片付けて早く書類やっちゃおう」   「おう。つーかあの壁どーすんだ、錠のヤロー壊すだけ壊していきやがって」     俺の給与から天引きとかジョーダンじゃねぇぞ、オイ。     「錠ならちゃんと修理手続きくらいしてるよ」   「だといーけどな」     実力主義のココは、任務の成果で給与が決まる。 錠は優秀だから給与も問題ないんだろう。  
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