見覚え

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今でもあの日の舞とのやり取りは鮮明に覚えていた。 「お、お前と俺が…っ、その…」 「リアルに話せばいいの?あんたの癖とか、吐息とか」 十分過ぎる程リアルだった。 羽を伸ばした時期は誰にだってある筈。 それが罪になるなんて思いもしない。 「…いや!有り得ない!お前みたいな…、ガキに手出す程飢えてねぇからな!」 有り得ないなんて言い切れる筈もなかった。 浮かれ過ぎてどこかでナンパでもしてしまったのかもしれない。 ――若気の至り。 なんかで済まされる訳もない。
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