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『何なの?このメール。
約束したじゃん。
大人しくケータイ置いてけば何もしないって。』
更にパニックになり、あっちゃんめがけてケータイを投げ付けた。
バン・・・
頬に直撃して痛いはずなのに黙り込んでいるあっちゃん。
『何でなの。意味分かんない。返してよ。何もかも返してよ。』
泣きながらあっちゃんを叩いた。
これでもかってくらい叩いた。
それでもあっちゃんは黙っている。
『何か言えば?』
そう睨みつける私に向かって
『お前がいけないんだろ。じゃ家まで送るよ。』
あっちゃんはあくまで冷静だった。
そして、帰りの車の中。
お互い一言も口を開こうとはしない。
私は静かに涙を流していた。
ふと窓から、高校生のカップルが楽しそうに歩いているのが見える。
よくあるいつもの光景なのに、この日はやけに眩しかった。
もうだいきとは元に戻れない・・
そう感じさせるくらい
彼等はやけに眩しかったんだ。
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