罪と罰

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抜け殻のようになった私の目には、何もかもがかすんで見えた。 遠くで輝いている街の明かり。 一生懸命咲いている道端の花。 いつもなら『わー。きれいだな。』ってうっとりするのに。 『頑張って咲くんだよ。』って声かけたりするのに。 そんな心の余裕なんてどこにもなかった。 ただ私に残されたものは、孤独という名の絶望。 逃げ出したくてたまらなかった。 いっそのこと死んでしまえたら・・・ 思い詰めた私は、またふらふらと歩き出した。 奥深く暗闇の中へと・・・
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