日常

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「話しは変わるけどさじっちゃん、もうすぐ納金だよな。」 蓮が突然真剣な顔で話し出した。近くにいた数名は反応したが、和尚は変わらぬ笑顔で答えた。 「そうじゃ、2日以内にやって来るじゃろう。それがどうかしたか?」 蓮は真剣な顔のままで話し出した。 「気を付けた方が良いかもしれないぞ、俺のところに領主が代わったって情報が入った。前の領主と精霊戦をして精霊ごと前の領主を殺して領主の座を奪ったそうだ。」 その話に聞いていた周りの子供達は絶句して箸を落とす者まで出るほどだった。普通領主になる者は強力な精霊をしたがえているものがなる。そして領主が代わるのは、高齢になり自ら引退するか、亡くなるかであった。しかし今回は20代後半の若さであり、区の歴代上位に位置するほどの精霊をしたがえていた領主が精霊同士を戦わせる精霊戦で負けたのだ。
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