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「しょ、少々お待ちを!申し訳ありませんがこの家のすべてのお金を集めましてもそんなにはありません!必ず用意しますので少し待っていただけないでしょうか。」
和尚は膝をつき頭を下げる体勢でお願いした。
しかし…
「え~また~?なんだよこの村、全滅じゃないか。」
「他の家も全て3倍で集めているのですか!?」
和尚が信じられないと言うように領主に聞き返した。
「当たり前だろ。けどどこも払えないからさー。払えない家だけ消そうと思っていたのに、これじゃ村1つ消さないとな。」
和尚と蓮は『消す』と言う発言に気がついた。
「消すとはどういう事でしょう?もしや村から上がっている煙りと何か関係が?」
和尚がおそるおそる尋ねてみた。
「ん?どうって、こういうこと。」
そう言うと領主は連れの者達の方を向いて右手を上げた。
「じっちゃん避けろ!!」
後ろから見ていた蓮は思わず叫んだ。
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