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かわし続けている蓮はとても冷静だった。
(いくらあいつらでも山に入ってそんなに時間は経っていないはず。あと少しはこいつらをこの場にとどめとかないと。)
蓮は子供達が鈴達を探して裏山に入るまでの時間を考えながら蜘蛛の攻撃をかわし続けている。
「そんな死んでるじじいなんか捨てたらどうだ!そしたらもっと楽に動けるぞ!」
「だまれ!」
領主がおちょくるように蓮に向かって言ってくるが、それを蓮は一喝して遮る。
「すみませんが、あんな奴に時間をくっていてよろしいんでしょうか?」
領主の付き人が尋ねてくる。
「この家には他にも子供が大勢いると記録されています。こんなことをしている間にも逃げてしまうかもしれません。」
すると領主は表情を変えずにこう言った。
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