かなめけ

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かなめけ

公園を抜け、夜道を歩く   「ね~じいちゃん?」   高槻がにっこり笑う   「んだよ?」   「夜道は危ないよ?背中に気をつけなきゃだよ?」   サラッと不吉なことを言われた   「お前なぁ…お前こそこんな遅い時間に一人で公園で何してたんだよ」   「ん~…人捜し?こっちで頼れる人ってじいちゃんか、他に数人位しかいないし」   「ほか?」   「うん!けど、じいちゃんとこしか大体の所在地わかんなかったんだ~」   「要家行きゃあいいだろ」   あそこは昔からずっと同じ場所だ たとえ未来だろうと、同じだろう   「…あんな腐ったとこ行きたくないよ」   小声で言ったそれは、静かな住宅街に響く   ただ分かったことは、こいつは要家の分家あたりの家柄みたいだ 俺は総本家の家柄、取り入ろうとする輩も珍しくない   けど、ガキに容赦なく引導を突きつけるのも趣味じゃねーし もう少しこのままごとに付き合ってやるか
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