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「っ!!!」
しばしの沈黙。
少し言い過ぎたか?
自称花子はシクシクと涙を流し始めた。
「トイレの花子さん歴十年……こんな扱いをされたの初めてです……うぅ…」
長っ!!
何コイツ、十年もトイレの花子さんのマネして悪戯してんの!!?
見た目俺と同い年くらいだから、小学校の頃からやってるって事か!!?
「……イタイ……」
「っ!!
また!またイタイって言いましたね!!?」
「だって十年もトイレの花子さんのマネして悪戯してるんだろ?
もう高校生なんだから、いい加減足洗って真面目に高校生活をエンジョイしようぜ?」
「っ!!!!!」
あ、自称花子の奴完全に固まった……
目の前で手をヒラヒラさせても一向に反応しない。
「まぁなんだ…
下校時刻過ぎてるし、早く帰った方が良いと思うぞ?」
俺が静かにそう呟くと、自称花子は要約反応して、まるで怒りに満ち溢れたかのように震えながら口を開いた。
「ゆる…さない……
幽霊になって早十年……
こんな屈辱は初めてです……」
うわ~メンドクセー女……何なのコイツ?
俺はポリポリと頭を掻きながら、トイレについている窓から外を眺め始めた。
正直自称花子の相手をするのが飽きたのだ。
あ、今日の晩飯何にしよう?
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