仕事

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無言の時間がしばらく続き、お嬢様が口を開いた。 「文月、ちょっと頼まれてくれるかしら?」 「何を…でしょうか」 「博麗神社にこの手紙を届けてほしいの」 そう言って立ち上がろうとした途端、お嬢様は椅子から転がり落ちた。 「お嬢様!」 咲夜さんが慌てて近寄り、起き上がらせる。 「な、泣かないもん…」 今にも泣き出しそうな顔をしながらもグッと堪えている。 咲夜さんはお嬢様を抱きしめて慰めている。 …いや、なんか鼻血出してニヤついていた。 「受け取りなさい。時間はかかっても構わないから確実に届けなさい」 なかなか離さなかった咲夜さんからようやく解放されたお嬢様から手紙の入った封筒を受け取る。 「咲夜、文月に地図を渡して」 咲夜さんから受け取った地図は簡易的な物で細かい道までは記されていなかった。 「気をつけて行ってくるのよ」 私はお辞儀をして部屋を出た。
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