第一話“忘れられた夢”

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第一話“忘れられた夢”

(ごめんなさい、ごめんなさい) 私は誰かに謝っていた。 あぁ、これは夢なのだと、何故か悟っていた。 だからこそ、余計に哀しかった。 (俺を忘れられるのか?俺を、忘れるのか) その声に、心臓を掴まれる。 後ろ髪を引かれるように、脚が止まろうとする。 (ごめんなさい、ごめんなさい) 止まろうとする脚を必死に動かして、私は、背を向けた。 まるで、逃げるように。 でも、それでも…‥ 『愛している』
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