―優しき黒雷、捕まる―

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案外、城の内部の警備は単純だった。 警報機もセンサーもなく城主の暗殺は簡単なものに思えた。 「………………」 憐は一番豪華な部屋の屋根裏にいた。 蓋をずらし静かに降り、綺麗な布の向こうにいる人影を見つめた。 「……すぅ………すぅ…」 寝息をたてている。 今が好機だ。 憐は布を静かに通り、城主を殺そうとナイフを取った。
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