真意

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「私は才能という花に肥料をやるだけです。花は肥料だけでは育ちません。開花するには毎日の水やりが大切です。つまり本人の努力なくして才能は育たないということです。いくら上質な肥料をやってもね。枯れても私は知りませんよ」 「えぇ。枯れたら所詮そこまでの奴だったってことです。構いません」 「そう言いながらも全く心配してない目をしますね…君は」 「えぇ。信じてますから。彼を。そしてあなたを…」 「全く…。あっ!そうそう。では一つ。こちらのお願いも聞いてもらえますか?」 大橋は何か思い出したように言う。 「何ですか?」  
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